健康維持に最適な運動と言われる「ホットヨガ」は、一見、高血圧改善にも有効的だと捉えがちです。
しかし、高温多湿な環境で行うホットヨガは血圧を急上昇させてしまうため、高血圧の人にとって負担が大きいので避けるべき。
今回は、「ホットヨガで高血圧が悪化する理由」と、「常温ヨガをおすすめする理由」について徹底解説。
加えて、高血圧な人にオススメなヨガのポーズと、常温ヨガのプログラムを導入しているホットヨガスタジオをご紹介します。
常温ヨガをライフスタイルに上手く取り入れて血圧を安定させましょう。
高血圧とはどのような状態?
血圧は、運動をしたり寒かったり食事をした後などは、自然と数値が高くなります。
ですが、何もしていない安静の状態でも血圧計の数値が高いことを「高血圧」と呼んでいます。
どうして高血圧になるのかと言うと、ストレス、肥満、喫煙、塩分の摂りすぎにより、血管が圧迫されることが主な原因です。
高血圧は、血管に大きな負担がかかるため動脈硬化や糖尿病などの病気を発症するリスクもあります。
ですので、高血圧の原因を徹底的に取り除いて血圧を安定させるべきです。
そこで、高血圧を改善するためには、自分のライフスタイルに合った運動と食事管理を行うことが最も重要だと言えます。
ホットヨガで高血圧が悪化する理由
高血圧は運動で改善できると先述しましたが、「出来る運動」と「避けるべき運動」があるのでしっかりと押さえておきましょう。
中でも、ホットヨガは血管を収縮させたり、血圧を上昇させるので高血圧の人にはオススメできません。
この章では、ホットヨガで高血圧が悪化する理由について詳しくお伝えします。
高血圧が悪化する理由① 温度差が激しい
ホットヨガのスタジオ内は高温多湿な環境に設定していますが、一歩スタジオを離れれば普段通りの温度ですので温度差が非常に激しいです。
温度差によって血管がギュッと収縮してしまい、血液を一気に流すために血圧が急上昇します。
その結果、高血圧を悪化させてしまうので、ホットヨガの環境自体高血圧の人にはオススメできません。
高血圧が悪化する理由② 発汗作用が高すぎる
高温多湿な環境で行うホットヨガは、発汗作用が高いため1回レッスンを受講するだけで滝のような汗が出ます。
大量の汗が出ることで、身体の中の水分量が少なくなって血液がドロドロになるケースも。
血流が悪くなり、血圧が急上昇するので高血圧の人は避けた方がいいでしょう。
発汗に合わせて上手く水分補給が行えるのであれば、血液がドロドロになることはないのですが、万が一のことを考えるとやはり高血圧の人にホットヨガは向いていません。
常温ヨガをおすすめする理由
先ほど、高血圧の人はホットヨガを控えるべきだとお伝えしました。
ですが、その一方で常温のヨガは高血圧の人でも取り入れやすく、高血圧症を改善できる可能性もあります。
ここでは、高血圧の人が常温ヨガを行うことで得られるメリットをご紹介します。
常温ヨガがオススメな理由① 身体への負担が少ない
常温ヨガは名前の通り、通常の温度、湿度でヨガを行うため温度差がありません。
ですので、身体への負担が少なく高血圧の人でも実践することができます。
尚、心拍数を上げない程度の緩やかな有酸素運動は、血圧を上げる効果も期待される上に、肥満解消にも有効的です。
つまり、緩やかな常温ヨガは高血圧を改善する働きがあると言えます。
常温ヨガがオススメな理由② 血圧の急上昇を抑えられる
常温のヨガは、ゆったりとした呼吸を繰り返すため心肺機能を向上させたり、血管を強化する働きがあります。
さらに、ストレス解消効果も期待されるため、交感神経と副交感神経のバランスが良くなるメリットも。
その結果、急に走ったりストレスを受けた時でも、血圧が急上昇することを抑えられるようになります。
常温ヨガがオススメな理由③ 血圧が安定する呼吸法
ヨガの醍醐味ともいえる「呼吸」は、身体を温めたり自律神経を整える働きがあります。
日常的にヨガを実践して呼吸法をマスターすることで、ホルモンバランスや自律神経の乱れを整えて血圧が安定する効果も。
心身共に安定させることができるので、高血圧の天敵である「血圧の急上昇」を抑えられます。
高血圧におすすめなヨガのポーズ
常温ヨガであればどのポーズでもオススメと言うワケではありません。
と言うのも、高血圧の人には緩やかな有酸素運動が最適なので、強度が高いハードなヨガは控えるべき。
ここでは、ストレスを解消したり、ゆったりとした呼吸を繰り返して心肺機能や血管強化ができるポーズをご紹介します。
ご自宅で簡単に挑戦できるポーズなので、さっそく実践してみてくださいね。
高血圧におすすめなヨガのポーズ① ワニのポーズ
ワニのポーズは身体を大きく捻り、深い呼吸を繰り返して血行を促進させることができます。
寝転んだ状態でできるポーズなので、就寝前にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
仰向けになりましょう。
手を真横に大きく広げて手のひらを床に向けてください。
息を吸いてながら両ひざを90度にしたまま足を床から浮かせます。
すねと床が並行になったらつま先を天井に向けましょう。
息を吐きながら両足を左側に倒してください。
足と床がくっつかないところでストップ。
息を吸いながら両足をゆっくり正面に戻しましょう。
再び、反対側へ足を倒してくださいね。
この動作をゆっくりと呼吸を繰り返しながら10回程度続けます。
運動に慣れていない場合は、床と足が付かないところで止めることが難しいかもしれません。
慣れるまでは、少し床と足が触れる程度まで足をおろしても構いませんので、無理のない範囲で実践してみてくださいね。
高血圧におすすめなヨガのポーズ② がっせきのポーズ
がっせきのポーズは、少しの時間で深い呼吸を繰り返し、リラックスできるポーズです。
自分と向き合うことができるので、1日の終わりに挑戦してみるのも有り。
両足を伸ばして座りましょう。
両足を曲げて足裏を合わせます。
息を吐きながら上体を曲げてください。
限界まで曲げたところで深い呼吸を繰り返し行います。
ゆっくりと元の姿勢に戻って終了です。
元の姿勢に戻る時は、背骨を1本1本ゆっくりと伸ばすイメージで頭を上げましょう。
日頃から慌ただしい毎日を送っている人は知らず知らずのうちに呼吸が浅くなってしまいがち。
ですので、がっせきのポーズを覚えて日常的に実践することで深い呼吸ができるようになります。
呼吸が浅くなるとストレスが蓄積しやすくなったり、血行が悪くなる可能性もあるので、ぜひともがっせきのポーズにトライしてゆったりとした深い呼吸を身に着けましょう。
おすすめなホットヨガスタジオ
常温ヨガは、ホットヨガとは異なり、高血圧を改善するために一役買うので積極的に実践すべきです。
ヨガスタジオの中でも、インストラクターの質が高く、ゆるやかなヨガのプログラムがあるLAVAがオススメです。
LAVAは、業界最大手のホットヨガスタジオですが、常温ヨガも実施しています。
全国で420店舗以上あり、ほとんどの店舗が駅近なので通いやすさも抜群。
衛生面や環境も完璧なほどに整っているので、快適なヨガライフを送れること間違いなし。
LAVAに通われる際には、お近くの店舗に常温ヨガのプログラムが導入されているのかを確認してくださいね。
まとめ
高血圧の人は、高温多湿な環境で行うホットヨガは身体への負担が大きいので避けた方がいいでしょう。
ですが、常温のヨガは血圧を安定させる働きがあるので、高血圧の人にうってつけです。
まずは、自宅で「高血圧におすすめなポーズ」に挑戦して少しでも楽しいと感じたら自宅や職場などの近くにあるスタジオに通ってみてはいかがでしょうか?
その際には、インストラクターに高血圧であることを伝えておくと安心です。
心身ともに充実したヨガライフを送って高血圧を改善しましょう。