健康のために運動を行なうという人が増えてきました。
ジムに通う、ウォーキングをするなど、人によって様々なアクティビティがありますが、最近では女性を中心にホットヨガやピラティスが人気を集めています。
若者から高齢者まで幅広く行なうことのできるホットヨガ・ピラティスですが、これらの違いについてご存知ではない方も多いと思いますし、人によってはこれらは同じものであると思い込んでしまっている人もいます。
そこで今回は、ホットヨガとピラティスの違いについて解説していきます。
明確な違いや特徴については後ほど詳しく解説しますが、ダイエット目的や冷え性・むくみを改善したいと考えている人にとっては、ホットヨガを行なうことをおすすめします。
ホットヨガ・ピラティスの特徴
以下ではホットヨガとピラティスの特徴について解説していきます。
両者の違いが今ひとつはっきりしないという方は参考にしてください。
ホットヨガの特徴
まず、ホットヨガの特徴について解説します。
ホットヨガとはヨガの一種であり、名前からも分かる通り温かい環境で行われるヨガのことです。
明確な定義はありませんが、基本的には室温39度前後、湿度が60%程に設定された環境で行なうヨガとされています。
ホットヨガスタジオの数は増加傾向にあり、チェーン展開しているスタジオから個人経営のスタジオまで幅広く存在しますが、基本的には各スタジオともに同じ室内環境でレッスンを行ないます。
ホットヨガが温かい環境で行なうヨガとは知っていたけれど、ここまで高温多湿の環境とは知らなかったという人も多いでしょう。
湿度も高いということで自然と汗も出やすい環境ですので、何もしなくても汗をかきやすくなっていますが、さらにここにヨガの動きを加える事により、さらなる発汗作用を促す事ができます。
ヨガのポーズは数十種類を超え、ヨガ初心者から中・上級者向けのポーズまで様々ありますが、スタジオによって複数のコースが設けられていることもあり、目的によって選択も可能となっています。
ホットヨガもピラティスも呼吸法が大事とされていますが、両者は呼吸法に違いがあります。
ホットヨガを行なう際には、腹式呼吸という呼吸法を用います。
複式呼吸についてはご存知の方も多いと思いますが、お腹に意識を集中して行なう呼吸法になります。
複式呼吸を行なうことで副交感神経の働きを優位にすることができ、副交感神経を優位にすることにより高いリラックス効果を得ることができます。
日常生活の中でストレスを感じている人は、無意識のうちに呼吸が乱れてしまっていますので、ホットヨガを行なう事によりリラックス効果を得ることもできます。
ピラティスの特徴
次に、ピラティスの特徴について解説します。
ピラティスもホットヨガ(ヨガ)も、マットを敷いて行なうアクティビティであり、よく混同されがちですが、ピラティス自体発祥はドイツとされており、正しい呼吸法を通じて身体のバランス強化を主な目的とします。
呼吸を意識するという面においては、ホットヨガではなく通常の環境で行われるいわゆる「常温ヨガ」と似ていますが、ピラティスでは呼吸に加えて体幹の強化を行ったり、姿勢の改善やバランス強化といった、身体機能の向上のために用いられることが多く、運動を行なうような人がパフォーマンスを上げるために行なう傾向にあります。
実際にアメリカでは、トップアスリートがオフシーズンにピラティスを取り入れて正しい呼吸法とともに体幹強化や姿勢改善に努めているというケースもあります。
有名なところではプロゴルファーのタイガー・ウッズ選手、そしてなんと2019年をもって現役を引退されたメジャーリーガーのイチロー選手もマシンを使ったピラティスを日々実践していたとのことです。
こうしたことからもわかるように、ピラティスは呼吸法を学ぶとともに、より実践的な肉体を作るという意味合いも含まれることがわかります。
ピラティスでメインとなる呼吸法は、胸式呼吸と呼ばれるものになります。
胸式呼吸のコツは、お腹ではなく胸をふくらませる感覚で行う呼吸になりますが、これを行なうことにより交感神経を優位にします。
交感神経は副交感神経と対の関係にあり、アクセルを踏みこむための神経。
つまり、これから身体を動かすぞ!という意識を高めるための神経であり、筋トレを行なう際や、短距離ダッシュを行なう際に優位になる神経です。
ホットヨガとピラティスの違い
次に、ホットヨガとピラティスの違いについて解説します。
ホットヨガとピラティスの特徴については上記でも解説しましたが、その特徴を踏まえた上で両者の違いを確認していきます。
環境の違い
まずは、上記でも解説の通りホットヨガとピラティスはまず動作を行なう環境に違いがあります。
ホットヨガは高温多湿の環境で行なう一方、ピラティスは常温環境で行います。
環境の違いにより得られる効果も異なってきます。
まず
汗をかくことにより新陳代謝を高めることができ、また身体を温めることにより、筋肉の進展効果も得ることができます。
一方でピラティスの場合は1つ1つのポージングを意識的に行ないますが、
上記でピラティスは多くのアスリートに活用されていると解説しましたが、日頃から高い集中力を要求されるアスリートも、ピラティスを通じて集中力を養っているということが伺えます。
どちらを行う場合であっても適度な水分補給が必要になりますが、特にホットヨガの場合は高温多湿の環境で行われることから、水分補給を行わないと体調を崩すリスクもありますので、十分に注意しましょう。
スタジオによってはウォーターサーバーがあり自由に飲むこともできますし、そういったものがない場合には自分で水を用意しましょう。
水を飲むことで代謝も上がり、より毒素を排出しやすくなるので無理に我慢するというのは危険です。
運動効果の違い
運動効果の違いについても、ホットヨガとピラティスでは微妙に違いがあります。
運動効果については両者ともに体幹を鍛えることができます。
体幹とは、身体の中心部分、つまり幹となる部分であり怪我の防止や身体能力の向上効果を期待できます。
しかし、ホットヨガの場合は筋肉の進展や収縮をより高く意識して行なう一方、ピラティスはそれぞれのポージングで姿勢を意識しながら行ない、筋肉を鍛えていくという点に違いがあります。
ホットヨガ/ピラティスがおすすめな人
ホットヨガとピラティスの特徴や違いについて解説してきましたが、結局どちらが自分に合っているの?とお考えになる方も多いと思います。
そこで以下では、ホットヨガもしくはピラティスがおすすめの方について解説していきます。
ホットヨガがおすすめな人
ホットヨガの特徴は高温多湿の環境で行なうという点が挙げられます。
高温多湿の環境で身体を動かすことにより、汗をたくさんかくことができますし、それによって代謝を高めたり冷え性を改善する効果も期待できます。
汗をたくさんかくことにより老廃物を排出させる効果も期待できますので、日頃の生活が乱れているという方には非常におすすめです。
ホットヨガを行なうのは女性が多いですが、女性は特に冷え性になりやすいですし、男性と比較しても脂肪をやめ込みやすい傾向にありますので、おすすめです。
また、ホットヨガの動きに関してはそこまで難しいものはなく、運動習慣が無いという人でも比較的簡単に行なうことでできますので、始める際のハードルが低くなっています。
ピラティスがおすすめの人
次に、ピラティスがおすすめの人についてみていきます。
ピラティスでは高い集中力を養うことができるという他にも、体幹を鍛えて身体能力を上げる効果が期待できます。
運動能力の向上に向いているのがピラティスといえますので、なにか運動を行っている方で、その運動パフォーマンスを上げたいという人にはピラティスがおすすめです。
どちらか悩んだらホットヨガがおすすめ!
ホットヨガもピラティスも特徴やメリットが異なりますので、どちらを行なうにしても何らかの効果を実感できるという点では共通しています。
しかし、ホットヨガやピラティスの利用を考えているほとんどの方が20代以上の方だと思います。
こうした方の特徴としては、学生時代と比べて身体を動かす機会がなくなってしまい、体型・体質が変わってしまったという点があると思います。
そういった方にとっては、ホットヨガがおすすめです。
ホットヨガは運動経験が浅い人や、運動不足で体力が心配という方でも簡単に取り組むことができますし、季節に関係なく汗をしっかりかくことができます。
汗をかかないとどうしても新陳代謝が悪くなり、それにより不健康な体質になってしまいます。
デトックスという言葉がありますが、汗をしっかりかくことで体内の毒素を体外に出すことができますので、運動不足という人には非常におすすめです。
また、ホットヨガは腹式呼吸を採用していますが、腹式呼吸によって副交感神経を優位にさせることで、リラックス効果を得ることもできます。
日常生活でストレスを感じている人は、どこかでリラックスする機会を設けることが大事です。
ホットヨガを行なうことで運動効果と同時にストレス解消につなげることもできますので、是非実践してみるといいでしょう。
もちろんピラティスも非常に高い効果を持ちますので、運動能力を高めたいという人や、日々アクティブに活動されるような方にはピラティスもおすすめできます。
どちらを行なうかについては、最終的には好みの問題となりますので、どちらも気になるという場合には、まずは両方挑戦してみて自分に合う方1つに決めるといいでしょう。
まとめ
以上、ホットヨガとピラティスについて解説してきました。
近年の健康ブームにより、ホットヨガ・ピラティスの両者ともに注目を集めるようになってきました。
健康的に生活したい人にとってはどちらも効果的ですので、今回の解説を参考の上で、どのような目的で、どのような結果を求めているのかを明確にして取り組むと、より高い効果を実感できるでしょう。